KALITTA AIR チャーター機で米国人を貨物輸送?もとはJAL機?

気になるニュース
画像:朝日デジタル

日本での新型コロナウィルスはもはや市中感染のフェーズに突入したかのような報道も!感染経路が不明な状態ってことは不安です。

横浜港で検疫中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」のアメリカ人乗客の退避のため、米国政府は2月16日に羽田空港へチャーター便を派遣しました。それがこの写真。

KALITTA AIRって?アメリカ政府のチャーター便っていうからユナイテッド航空、アメリカン航空やノースウエスタン航空あたりかと思いきや、なにカリッタ航空って?

調べてみると、この航空会社は米国ミシガン州に本社を置く民間の貨物航空会社で、アメリカ空軍の部隊の一つである航空機動軍団(Air Mobility Command、略称AMC)によるチャーター便を数多く運航しており、ほぼ米軍お抱えの貨物航空会社なんだそうです。

スポンサーリンク

クルーズ船のアメリカ人は貨物扱い!KALITTA AIR チャーター機は貨物機だった!

貨物用の飛行機しか保有していないってことは、機内はどうなってるんでしょうか?こんな感じです。通常は従業員数名が座るためのシートが数席でコックピットのすぐ後ろにあり、他にも客席が数席だけ。

これは貨物の荷主が添乗する場合に用意されているわけですが、例えば美術品の貸し出しで海外の美術館で展覧会をする場合など、学芸員さんが座るものとか、もちろん荷主が貿易商のビジネスマンの場合もありますよね。それでもごくごく限られた人数しか乗れません。

今回のカリッタ航空の貨物機はボーイング747。つまり客席は2階のファーストクラス用のスペースに6席ぐらいあるのみ。下の写真は日本郵船系の航空会社NCA(日本貨物航空)の2階の客席図。

日本貨物航空-B747貨物機

アメリカ人船客380人をどうやって?!

「ダイヤモンド・プリンセス」のアメリカ人乗客はおおよそ380人いると言うことですが、奴隷船のように運ばれるのでしょうか?まさか…

感染が確認された米国人約40人は日本の病院に入院し、陰性の約340人全員が羽田空港で待つチャーター機2機に乗り込んだそうです。横浜港からは自衛隊のバス10台で移動したそうです。

KALITTA航空は旅客機は保有しないので、100~200人近くを貨物置き場で輸送することになるはずですが、緊急用に簡易な客席を設置できる仕様になっているのだと思います。

海外で内紛などがあった時など、米国では民間人を避難させるための用意はしていると思いますが、キャビンアテンダントはいないでしょいうし、機内食も米軍御用達の緊急食も考えられますね。

日本の場合は米国のように、そこまでの用意がされていないのでANAの旅客機を武漢へチャーターしたようです。機種はボーイング767。これまで4機のチャーター機で763人が日本に戻ってきています。

【追記】やはりカリッタ貨物機は特別仕様に!隔離シェルターまでも!

「ダイヤモンド・プリンセス」での検疫で陰性と言われた380人。その後チャーター機に乗りこんだなかの17人に陽性反応が!やはり起こったか…でした。

そして、カリッタ航空機に乗りこんだ米国人が写したチャーター機の機内の写真が、米国のニュース・ウェブサイト「Business Insider」で公開されました。それがこれ。

画像:Business Insider

なんと機内の検査で陽性反応した患者を隔離するための小部屋(isolation box)までも用意してありました!やはり米国の危機管理は半端ないです。想定内の措置だったとは…!

アメリカ人は無償で帰国。

アメリカ政府が派遣したチャーター便は、無償で対象者に提供。一方、日本の場合は「利用者には8万円の請求」と報道されましたが、政府に対する風当たりが強く最近では公費負担を検討している?とも言われているようですが、検討って…歯切れが悪いです。

アメリカへ帰国するチャーター便はカリフォルニア州トラビス空軍基地に向かい、一部の乗客はテキサス州の空軍基地に向かい、340人全員が2つの空軍基地内で隔離され、14日間の検疫後、基地から開放されるそうですが、自宅への旅費は自己負担となるそうです。

日本と同じように軍医など接触者が感染し、米国でも市中感染につながることは十分に考えられそうで、とても気になります。

スポンサーリンク

アメリカチャーター機はもとはJAL旅客機?

今回のカリッタ航空のチB747ャーター便はもともとJALの保有していた旅客機の改造機?という話があるのですが…?確かにカリッタ航空の保有機に元JAL機がありましたが、それは違う機種でした。

元JAL機のカリッタ貨物機はB747-446BCFという機体で、成田空港や名古屋のセントレア空港へ定期就航している便のようです。もちろん貨物としてです。それがこの機体。

B747-446BCF

B747-446BCFのBCFは、Boeing Converted Freighterの略でボーイング社が改造した貨物機という意味で、446BCFというのは希少なもののようで、よくあるのは400BCFという機種だそうです。航空機ファンにはよく知られているようです。

追記:400BCFも446BCFも同じ機種でした。ブログ読者さまの以下コメントで分かりました。ありがとうございます。

747-400BCFについての記事がありましたが、400BCFと446BCFは同じものです。
違いは400と446という数字についてになりますが、後者の下2けたの「46」はボーイング社が割り当てているカスタマーコードで、新造機のときの納入先によって割り当てられており、ここが「46」の機体は日本航空に納入されたことを示しています。(ついでにこれが「81」ならば全日空です。)
400BCFという表記は、これらたくさんあるカスタマーコードを考えない、一纏めにした表記と考えればよいと思います。
元々は747-400型として設計され、納入先に応じて00の部分が46などに変わって納入されたものです。

引用元:本ブログ読者コメント

2階建てジャンボのB747は独特のフォルムが特徴で私も好きでしたが、2009年に生産終了。日本の航空会社も747を旅客機としての就航は終わっています。旅客機での任務を終えたB747はいまも貨物機として世界で活躍しているのですね。

最後に…

今年は東京五輪のある年、ワクチン開発はまだまだ先で五輪開催までに間に合わないと聞いています。インフルエンザの場合は高温・多湿ではウィルスは死滅するので夏場はインフル流行はしないのですが、コロナウイルスの場合いったいどうなるんでしょうか?

3月初旬には東京マラソンもあり37,500人ものランナーが集まりますが、主催者の東京マラソン財団は一般参加者の枠の縮小を検討といった日の午後、一般参加のみ中止に決定。

結果、エリート選手のみの大会になりました。男子は東京五輪代表選考会を兼ねているので…これで感染者がでないといいのですが…

なんとかこの事態を乗り越えなければと切に願っています。最後までご覧いただき有難うございます。

コメント

  1. anz より:

    747-400BCFについての記事がありましたが、400BCFと446BCFは同じものです。
    違いは400と446という数字についてになりますが、後者の下2けたの「46」はボーイング社が割り当てているカスタマーコードで、新造機のときの納入先によって割り当てられており、ここが「46」の機体は日本航空に納入されたことを示しています。(ついでにこれが「81」ならば全日空です。)
    400BCFという表記は、これらたくさんあるカスタマーコードを考えない、一纏めにした表記と考えればよいと思います。
    元々は747-400型として設計され、納入先に応じて00の部分が46などに変わって納入されたものです。

    • yogozansu より:

      anz様、コメントありがとうございます。勉強になります。(by 本ブログ運営者)

  2. AT より:

    あれ? 米国人帰国のためのチャーター機って、いったん成田空港に降りてから羽田空港に廻し、それから米国に帰ったのですか? なんか、無駄な動きのような。
    私がテレビを見ていたかぎりでは、羽田に降りて、乗せて、羽田から帰ったように解釈しました。

    • yogozansu より:

      AT様、ご指摘ありがとうございます。当方の編集ミスです。失礼しました。(by 本ブログ運営者)

タイトルとURLをコピーしました