トランプから買わされる「作りすぎた人工呼吸器」の値段は?日本製より格安はホント!?

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画像:photo by GM

新型コロナウイルスの特定警戒地域として残っていた北海道、東京、神奈川、千葉、埼玉、千葉にも感染者数が縮小に落ち着き、5月26日に緊急態宣言の全国的な解除となりましたね。

「新しい日常」「これからの生活様式」「休業要請の段階的緩和」など、感染拡大防止ガイドラインとしてのロードマップが示されたのですが「第2波もすぐやってくるんじゃないのかな?」と個人的には感じているのですが、皆さんはどうなんでしょう?

そんななか日本政府は、トランプ大統領から打診を受けた「作りすぎた人工呼吸器」を1千台程度購入する約束をしていたことが明らかになりました。

日本国内でも増産を進めているので「不足は起きていない」と答えたそうなのですが、世界各国で医療機器の確保が課題となっていることを理由に、第2波に備え購入することにしたというのですが、いったい値段はいくらなんでしょうか?

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ゼネラル・モーターズ製は日本製よりも格安?

トランプ大統領から打診されたので購入することにした…とも受け取れそうな今回の人工呼吸器の米国から購入決定。製造するのは米国最大の自動車メーカーのGM(ゼネラル・モーターズ)。

えっ?ゼネラル・モーターズが人工呼吸器を製造…って思いますよね。実は大統領の命令によるもので急きょインディアナ州の自動車生産ラインを改修して2020年4月に出荷を始めたばかり

世界でもっとも多くの新型コロナ感染者とNY医療崩壊による死亡者をだした米国。戦時下などに民間企業に物資増産を求める「国防生産法」に基づく命令だったそうです。

といっても自動車メーカーが簡単に医療機器をつくれるワケがありませんので、簡単にいえば「工場と人員を人工呼吸器の製造によこせ!」ということで、製品はベンテック・ライフ・システムズ社のVOCSNと呼ばれる救命救急用の人工呼吸器。

米政府が命令発注の3万台「つくりすぎで困っている…」

「国防生産法」に基づく命令があったのは2020年3月。ちょうどニューヨークでは新型コロナのパンデミックにより肺炎を発症した患者一人ひとりに人工呼吸器を施すことができない医療崩壊が起こってきたとき。

そこで米国で不足している人工呼吸器を試算した結果が3万台だったのでしょう。GMは米政府と人工呼吸器VOCSNを3万台を製造、全米の医療機関に納入することに合意。

4月16日に10台の初出荷にはじまり順次、出荷台数を増やし4月は600台の人工呼吸器を納入。6月末までに半数の1万5千台を生産。8月末までに3万台すべて受注分の生産を完了する計画といいます。

米国政府から人工呼吸器の購入の打診があったのは5月初旬。ということはまだ必要台数3万台のうち2%の600台程度しか出荷されていないのに「つくりすぎて困っている」というのは、試算が甘かった?

ご存知のように新型コロナウイルスで肺炎発症すればわずか数日で急逝する可能性もあり、人工呼吸器の補充は緊急を要するもの。海外からもあの手この手で医療機関が人工呼吸器をかき集めた結果、大幅な試算修正を迫われたのだろうと…

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ビジネスマンのトランプ大統領「そうだ!日本に売りつけよう…」

こういう時に役にたつパートナーが日本なんだなぁと。トランプ大統領「晋三、GM製の人工呼吸器を買わないか?ねっ!?」なぁーんて売り込んだのかな?

国防関係では、なにかと米国にお世話になっている日本。日本は米国にとって「打ち出の小槌」的なパートナーであることは否めませんよね。

で5月8日のトランプ米大統領との電話会談で、最終的に米国製人工呼吸器の購入を安倍首相は約束。トランプ氏は「いつでも出荷できる」と上機嫌。

やっぱりトランプ大統領はビジネスマン。商談が成立すると上機嫌なんですね。米国がこのようにもの凄い速さで意志決定できるのも、外交的に優位な立場を保っているからなんだなと思います。

人工呼吸器の値段は200万円?

GMは米政府と4億9000万ドル(約530億円)で3万台の人工呼吸器を製造するという契約になっています。1台の値段にすると16,300ドル。日本円にしておおよそ180万円になります。

日本政府は購入台数は1千台程度輸入する方向では調整しているとのことなので、18億円となります。日本の政府関係者は「日本としても予備があるに越したことはない」と強調。「日本製より格安だ」としています。

「日本製より格安だ」というのですが、米国製の人工呼吸器で供給過多になった場合、増産を進めている日本メーカーが苦境に立たされるのではないかと心配です。

日本製の値段を調べたのですが医療機器って医療機関に対して個別の折衝があるのかはっきりしないのですが、GMが製造する人工呼吸器の機能のみのもので200万から300万というような情報があったので、そうであれば日本製より格安かも知れません。

そして輸入台数の1000台というのは頭に「まずは1千台程度輸入する方向 」となっており、米政府が発注した3万台の30分の1。どれだけ過剰在庫になるかは分かりませんが、この先で再度「打ち出の小槌」が振られるのは容易に想像できるのでは…

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まとめ

今回は日本政府が1千台の購入を決めたというゼネラル・モーターズ(GM)社製の人工呼吸器VOCSNについて調べてみました。

  • トランプ大統領による「国防生産法」に基づく命令でGMは 3万台の人工呼吸器を製造することになった。初出荷は2020年4月の中旬で4月末の出荷台数は600台
  • 生産する人工呼吸器は ベンテック・ライフ・システムズ社製の製品名「VOCSN」という救命救急人工呼吸器。
  • 3万台生産の根拠?米国内で新型コロナ感染症でパンデミックになった2020年3月の試算と思われる?
  • 5月初旬になって「作りすぎで困っている」ことが発覚。総生産台数の2%である600台程度しか出荷されていないのに作りすぎとは?日本政府に過剰分の購入を打診。
  • 1台の値段は180万程度か?先ずは1千台輸入の方向で調整。18億円の支出に。
  • 日本政府「先ずは1千台を輸入」なので、米国の余剰在庫次第で追加購入も考えられるのでは?

いやいや新型コロナウイルスはまだまだ収束には来年以降になるんだろうな…それまでにワクチンも9月頃から出始めるとか。また肺炎発症後の特効治療薬も開発されれば人工呼吸器もあまり必要となれなくなってくるんでしょうね。

でも今回の購入決定は対米外交的な要素も含んでいるんだと思います。こういう時に貸しを作っておくのも外交には必要なんでしょうね。

それでも早く収束してくれ~!最後までご覧いただき有難うございます。

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